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「痛み」は山崩れのようなもので、通れなくなることにより発生するものです。「通」と「痛」はもともと関係の深い同義語なのです。
 

五千年の悠久の歴史を持つ東洋医学と、科学的に優れた西洋医学。その双方の長所と短所から謙虚に学び、新たな領域としての「痛み治療」を研究し続け、その結晶として誕生したのが「遠絡療法」です。

私たちは医療の第一線に立つ臨床医であり、日常的に「痛み」を訴えてくる患者さんと接しつつも、「痛み」を取り去ることの難しさに苦しんできました。それでは、果たして「痛み」とは一体何でしょうか。

人はいろいろな原因がもとで「痛み」を感じますが、たとえどのような原因の痛みであろうと、壊れた体の一部が「痛い」と感じているわけではなく、「痛い」と感じているのは「知覚能力」を持っている「脳」なのです。

人の身体には「経絡」と呼ばれる「線」があることは、数千年の歴史を持つ東洋医学の世界では常識とさえなっています。西洋医学ではこの存在を認めていませんが、私たちは、今までの臨床体験から「経絡」の存在は認めざるを得ないと考えています。

人の身体を山にたとえると、「痛い箇所」は「山崩れ」を起こしている箇所であり、山崩れのために交通が遮断され、そのために脳が危険を感じ「痛い」と感じているのです。
「痛み」をとるためには、この交通が遮断されている状況を解決すればよく、そのための別ルートを通すことにより、瞬間的に「痛み」を解消することさえ可能となります。それは私たち臨床医の体験を通し、大変確率の高い臨床治療法であることがわかってきています。

「痛み」は山崩れのようなもので、通れなくなることにより発生するものです。

「通」と「痛」はもともと関係の深い同義語なのです。