突然の胸のつかえ感と漠然とした不安感で夜眠れない
痛みや痺れ治療の患者さんではなく、突然の胸のつかえ感と漠然とした不安感で夜眠れないという患者さんの症例である。 遠絡療法の奥深さと幅広い治療効果を実証する症例でもある。
○来院までの経緯 (50歳代 女性)
■1年前
左肩甲骨の下側が痛くなり、最寄りの病院で受診したが検査の結果、異常なしとのことであった。
■4日前
夜、横になっていた時、突然胸が締め付けられるように苦しくなった。
■3日前
昨夜、胸が苦しくなったため、近隣の内科医で受診し検査(レントゲンと心電図)した結果、「異常は特に無い」とのことで、 同院院長から心療内科を紹介されたが、やはりそこでも内科での検査結果と同じく、特に問題なし」とのことだった。
■2日前
相変わらず胸のつかえと息苦しさが続いていたため、産婦人科を受診した。ここでは「更年期障害と関係があるのでは?」 とのことで漢方薬を処方されたが特に治療行為はなし。
○既往症
左足首(関節部)の痛み
○処方薬
産婦人科処方の漢方薬
○治療希望症状
@胸のつかえ感
A不安感による不眠
B右肩甲骨下部の痛みと重み
○治療経過
■初回
- 問診とカウンセリング30分間後治療開始。
- 触診と打診の結果、胸椎T4,5/T7,8に異常が認められた。左肩甲骨下部に痛みと重み感を訴えていたため、 左側の治療から始めることとした。
- 治療箇所:
@lC1γ→A左T4,5(AyV)→B左T7,8(AyV)→C左T7,8(AyU)→
D左肩甲骨(TyV) - 治療実施後には即効効果はえられなかったが、不快感がなくスッキリした感じがするとの感想であった。左肩甲骨下部の痛みと重みは ほとんど解消した。
■2回目
- 翌日来院。前日治療した箇所と同様の治療を実施。昨夜は胸のつかえ感は軽減しているようだが、不安感による不眠症状に 変化はみられなかった。
■3回目
- 4日後来院。同様の治療実施。
■4回目
- 4日後来院。同様の治療実施。
■5回目
- 七日後来院。同様の治療実施。先週から胸のつかえ感がほとんどなくなった。しかし不眠症状はまだ残っているとのことであった。
■6回目
- 三日後来院。治療に移る前に、「先生、夜も眠れるようになってきました。」とのこと。胸のつかえ感も、不安感も、不眠症状も ほとんどみられない状態。以後、定期的にフォローアップ治療に移行することとした。
○特記事項
今までにも、遠絡療法による生体の流れの調整は、痛み症状以外の症状に対しても効果が認められることは分かっていたが、 「不安感」「不眠」といった心療内科領域の症状に関しても高い治療効果があるという症例である。なお、症状は再発せず今日 に至っている。